古代ギリシアには、ゆめは人の病気を治すという伝説があり、人は夢と上手に付き合っていました。
うらない方法は、ストア派の哲学者たちに受けつがれ、夢の研究がさかんでした。
ゆめ専門の「夢占い師」さんも沢山たらしく、なかでも二世紀末に活躍した「夢占い師」アルテミドロスは有名です。
ギリシア人の哲学者 「カッシオス・マクシモス」 と 「自分の息子(息子さんも夢占い師だった)」 の二人に宛てた書物、「アルテミドロスの夢の書」は、第五巻までゆめの占い方法がかかれています。
その本を読みますと、夢占い師の同業者と交友をつづけながら、ギリシア中の都市から、アジア、イタリア、周辺諸島まで足を運んで、人が見たゆめと、その結果を粘り強くて聞いてまわりました。
その人の国や、因習、経験、今の現状や、悩み事から始まって、職業は何か?お金持ちなのか?
くわしく聞きだしてから、夢占いをしてみせると、とても良く当たり、どんな事柄についてもスラスラと答えられるようになったのでした。
夢占いの基礎として、現在まで読み継がれることも予測したのでしょうか。
アミテミドロスの本は、元型の要素も入っていませんし、象徴シンボルも 「当時のまんま」 という感はありますが、時代を超えて訴えるものがあります。
この本を参考にした夢の本も多いということで、みなさんの判断の助けになるかもしれません。
いくつか例をご紹介してみたいと思います。
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