開運の星用神
命式の喜神、忌神がわかったら、喜神の中から、用神を探していきます。
用神は、命式のバランスを良くするもので、命式中のどこにあっても良く、命式にとって「緊要」の干のことをいいます。
命式を中和させる干、五行を週流させることができる干を「用神」を取るといいます。
用神は大吉星といっていいでしょう。
命式の大吉が、どんな状態になっているのか?を良く調べます。
・用神は、勢いがあって、強いこと(用神である干が、透干、支に通根していれば良いです)
・喜神があって、用神を助けていると良いです。
・剋や合を受けていないこと(健全である)
・用神の干が、透干していればよく、支に通根しているのがよい。
・大運で用神が巡るとラッキーな時期が巡るということです。
用神の取り方
用神の判定には、数種類のものがあります。1.扶抑用神-弱い日主を扶け、強い日主を抑える視点
2.専旺用神 強い五行をより強くする視点用神外格は全て専旺用神
3.病薬用神 大過する五行を押さえる視点
4.調候用神 季節の「寒暖」「湿燥」の調和の視点
5.通関用神 均衡する二つの五行の中間を流通させる視点
5種類の、用神の取り方があります。
その中でも、「扶抑用神」と、「調候用神」は、代表的な用神の定め方で、考え方に微妙に違いがあります。
扶抑用神は、命式の中での、足りない五行を助けて、多い五行を抑制していく方法で、命式全体を中和させることができます。
「どの干が、一番必要なのか。」と、いうことを前提に見るのですが、命式の偏りが激しい場合は、病の干を抑える為に、病薬用神を優先する場合もあります。
例えば、命式が、身弱で、官殺が大過しているような命式の場合。
身弱の場合は、通常、喜神の印比劫から、用神を選びますが、大過して責める官殺に対して、まずは、食傷を救用の神とする場合があります。
用神を命式に持っているということは、チャンスが多く運を開きやすくなります。
問題の解決する力をもっていて、チャレンジする力もある。
だけど、用神をもっていても、そちらの方向に使っていない方がいて、なんとなく運が良く普通の人と変わらない人もいます。
人は無意識に用神を使っていることが多いです。
暗黙のうちに手探りで使っていて、隠された本音、生きがいになっている場合があります。
鑑定中、用神の事象を具体例を上げて示してあげると、その方の目標になりますし、人間性が立派になる方向ですから、納得されます。
用神の作用を説明して、否定されることはありません。憧れや本音の気持ちでもあります。
本人を示す星は、日干ですから、実際にアドバイスする時は、遠く離れている星、過去になった柱、あまり重要ではない五行の大過不及に対してアドバイスするよりも、直接、日干(本人の心)に響き、ピンときやすく、効き目があります。
天干にある場合は、あってもいい思いはしますが、自覚が持てない。大事にする気持ちがない。利用されやすい。
地支にある場合は、自分が納得できないと信用できず、否定的になる。両方ある場合は、通根している場合は、工夫が足りなくなる。パターンや努力が足りなくなる。判断力に間違いがなくなること。
命式で用神がとれない場合は、迷いが多いのです。
人がしないような努力や痛みを数多く経験し、命式の偏りの星に目がいきますから、多い星に頼ってしまい、五段階(五行)にわたって、苦しみを味わいます。
用神を手にいれる方法を命式に見ていくことが大切です。
取用方法の例
己甲壬庚
巳辰午午
この命式では、甲木が、午月の真夏に生まれて、地支の土も乾いていますから「火と土の強い命式」になっています。
それで、日主は、切実に雨水や地下水を求めるのですが、辰中の蔵干「癸」は干上がってしまう寸前で、木の根に力なく水を吸い込むことができません。
甲木の命綱は壬となりますが、午午巳と地支に火局が巡っていますので、もし火土が巡って来た場合はいきなり水を持ってきますと激沖します。
その場合は先に庚金を使って熱を冷ますことが大切で、庚金の次に壬を使います。
夏の日の日中に、庭木に水をあげてはいけないと言われますが、熱をもった水は「木」にとって危険です。
そこで、水をあげる時期を「夕方の陽の落ちる頃」として庚を使って整えて壬で助けます。