遠征やトレーニングなどでの疲労時や精神的なストレスが加わったりすると歯肉が腫れることがあります。そんな痛みやトラブルを抱えた状態では、ベストなパフォーマンスを発揮するのは難しいでしょう。
大会やトレーニングなどで遠征の多いアスリートは、トラブルが起こった時の対応や治療が難しいため、日頃からの健康管理が重要です。そのためナショナル指定を受けているようなトップアスリートたちは、大きな国際大会や海外遠征の前後などで、ナショナルトレーニングセンターに併設されている国立スポーツ科学センターで内科や整形外科と一緒に歯科の検診も受けています。
さらに「お口」の働きを保つことはスポーツの現場でも重要で、アスリートの体調やパフォーマンスの維持管理にも大切だと考えられ始めています。
口の最も大切な働きの一つに、物を食べるということがあります。アスリートにとって食事は、トレーニングと同じくらい身体を作る上で重要です。肉や魚などタンパク質やカルシウムを多く含む物は、よく噛まなければいけない物が多く、よく咬まずに食べると胃などに負担が掛かるだけでなく、栄養の吸収効率が悪いことも判っています。
歯周病やむし歯などによるトラブルの予防は言うまでもありませんが、スポーツ中に歯を折ったり、口の中を切ったりする「お口」や顎の怪我は、決して少なくはありません。そのような歯科に関連する怪我をすると食事を摂れなくなってしまいます。
もし前歯を折ったりすると、最も素敵な笑顔の一つと言われているウィナーズスマイル(勝利者の笑顔)も台無しになってしまいます。
咬む(食いしばり・咬み合わせ)という事がアスリートのパフォーマンスにどのような影響を与えるでしょうか?
咬みしめや咬む力が、ある部分の筋肉の筋力アップに関係していることが判っています。しかし、競技中は体中の様々な筋肉や感覚を使っていますので、それだけで一概には競技力が上がるとは言えません。しかし、奥歯の咬み合わせが重心動揺に良い影響を与えることから体幹の強化に繋がると考えられています。
どんな時に咬んでいるか?それがどの様な影響を与えているか?という事もこれまでの研究で少しずつですが判ってきていますので、より良い影響を与えていると思われます。
一般の皆さんも、ラグビー選手やボクサーが口の中にマウスピースを装着しプレーしている姿を、テレビなどで目にしたことがあると思います。
「何のために使用しているのでしょうか?」
彼らは競技中に歯を折ったり、口の中を切ったりする怪我を防止するために着けてプレーをしています。口を守るための装具ですので、私たちは「マウスガード」と呼んでいます。決して競技力を上げるために着けているのでは無いということは覚えておいてください。
実物を見たことのない方にはイメージが難しいと思います。同じマウスピースでも、歯ギシリから歯を守るナイトガードや、顎関節症の治療で使用されている物と違い、衝撃から口とその周りを守るために柔らかい素材で、ある程度の厚みを持って作られています。また、自分を守るだけでなく、歯が他人に刺さり相手を傷つけるのも防ぐ刀の鞘のような役目もしています。
「マウスガード」は、怪我を防ぐだけでなく咬み合わせを整え、しっかり咬めるようになる効果もあります。歯を食いしばれると、首に力が入り頭部を支え易くなります。そのためマウスガードは、脳震盪や首の怪我の予防と軽減に対して効果もあるとも考えられています。脳振盪は、頭部が揺れることにより起こり、頭部のダメージは蓄積されることがあります。そして脳震盪は一度起こすと再発し易く、再び受傷した際には脳へのダメージがより大きくなって後遺症を残す可能性もあり、現在その対策が重要な課題となっています。アメリカのアメリカンフットボールのプロリーグであるNFLは引退後の選手に調査したところアルツハイマーの発症率や健忘などの後遺症が多いことが判っており、映画にもなっています。そんな面からも、スピードやパワーでシニアに近いパフォーマンスをみせる首の筋力がまだ弱い中高校生などには、ぜひ使用してもらいたいと思っています。
競技種目や年代に合わせた「マウスガード」を作製しています。
個人やチームでのサポートも可能ですので、ご希望のある方はお問合せください。
当医院では、寝たきりやお身体の状態や入院中などで通院できない方のために、「自宅」「施設」「病院」などへ訪問し歯科診療を行う「訪問歯科診療」を行っています。
訪問可能エリアは、当医院から直線距離で16km圏内になります。圏外で「訪問歯科診療」をご希望の方は、「沼田利根歯科医師会 訪問診療ネットワーク」もしくは「ぬまたとね医師・介護連携相談室」にお問い合わせください。
「いびき」は、単にパートナーの睡眠を妨害する「嫌な音」だけでなく、睡眠中に呼吸が停止する「SAS」(睡眠時無呼吸症候群)や、重度な合併症を引き起こしている場合があります。こんな症状がある人は「睡眠時無呼吸症候群」かもしれません。
歯ぎしりや食いしばりは、歯を痛めるだけでなく歯を支えている骨や歯肉(歯周組織)に大きな影響を与えます。
朝起きた時に、歯が痛い!顎の関節やその周囲の筋肉に痛みがあったり、疲労感がある!
歯をよく磨いているのに歯をグラついてきた!
そんな症状がある場合は、歯ぎしりや食いしばりが原因かもしれません。
当医院では、そんな症状のある方に対して、睡眠中の歯ぎしりや食いしばりについての検査をして、治療用のマウスピースを作製して治療を行っています。
お口の中にできる「がん」を「口腔がん」と呼びます。胃や肺などの他の場所と同じようにお口の中にも「がん」ができます。最近では、タレントの堀ちえみさんが舌に出来た「舌がん」も口腔がんに含まれ、皆さんの知るところとなりました。
「口腔がん」は、12番目に多く全体の2.2%にすぎませんが、近年増加傾向にあります。先進国の中でも特に日本人で、その罹患者は特に増えている傾向にあります。
「口腔がん」の5年生存率は、他の「がん」に比べると低く、全体の10番目です。これは、「胃がん」や「乳がん」などの誰もが知っている「がん」に対して、未だに「口腔がん」の認知度が低いために、「がん」の発見が遅れるためのようです。
「がん」はその進行具合でステージⅠ~Ⅳに分類されています。確かに進行したステージⅢやⅣの「口腔がん」では、生存率は低いのですが、早期のステージⅠの「口腔がん」では、施設によっては生存率が95%を超える施設もあり、早い段階で発見されれば「怖いがん」ではありません。
最近、医療や介護の現場で年齢に伴って筋力や心身の活力が低下する「フレイル(身体の衰え)」と言う言葉が注目されています。
それと同じように、加齢や怪我・病気などによって「お口」の機能も衰えてきます。「お口」の働きが衰えると、「良く咬めない」「物が飲み込みにくい」「食べこぼし」などから食事を採り難くなり、それが体力の衰えに繋がって行きます。「滑舌が悪くなる」と会話がおっくうになってしまいます。
これらの「お口」の機能の衰えは、フレイルだけでなく誤嚥性肺炎などとも大きく関わっています。そのため、むし歯や歯周病などの予防や治療と同じように、咬んだり飲み込んだりといった口や顎の働きを保つ事が大切です。
当医院では、口腔機能検査を行い「口腔機能低下症」についての取り組みを行っています。
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