〜8月の庭・2〜
夏色の風景


ここは居心地の良い避暑の庭。
暑さに倦んだ植物たちがひとときの涼をとる。
かげろう揺れる日向には、太陽好きの花たちが
明るくまばゆく咲き誇る…



今年初めて私の庭に仲間入りしたエンゼルズトランペット。ここ数年、よそのお宅の庭先で、枝いっぱいに花を咲かせた見事な株をよく見かけるようになりました。私もぜひ育ててみたくて、5月に園芸店で15センチほどの苗を買ったのですが、すくすくと勢い良く伸びて、初めての花をひとつずつ咲かせました。これから秋まで、まだまだ大きく育ってたくさんの花を咲かせてくれるでしょう。その時はこのコーナーでまたご紹介したいと思っています。
(1999.8.2)

ヤロウ(セイヨウノコギリソウ)の白花種。とても頑強な植物で、ランナーでよく増えます。私は切り花にしたり観賞用として楽しんでいますが、昔は、その収斂作用や止血効果などから、怪我の手当にも利用されたそうです。
他に黄色や赤、ピンクの種類もありますが、私は花も葉の形も一番繊細さがあってこの白花種が大好き。この他私の庭にはコンパクトな草姿のムーンウォーカーという黄花種があります。
(1999.8.2)

ピンクや紫の苞葉が美しいペインテッドセイジ。セイジの仲間ですが、一年草で、花壇や切り花で楽しむ観賞用の品種。群生させるととても見応えがあります。写真でご紹介しているのは、6月中旬に一番花が終わったところを知り合いのハーブガーデンから2株ほど頂き、切り戻して再度色づいた苞葉です。この後も次々脇芽が伸びて美しい苞葉を楽しませてくれました。来年はタネを播いてたくさん育ててみようと思っています。
(1999.8.2)

まだまだ咲き続けるワイルドクリーピングタイム。地植えのものはそろそろ花期が終わろうというのに、この鉢植えは次々淡いピンクの花を咲かせています。水はけをよく仕立てたのが幸いして、株元も傷まず青々と元気なので、梅雨時も全く刈り込みをせずに育ててきました。この花の蜜が大好物のミツバチたちもたくさん訪れ、くぐもったような羽音をたてて一日中飛び交っています。さしずめ「蜂の食卓」といった風情でしょうか。
(1999.8.2)

避暑ガーデンの主役、コヒマワリ。私の家の北東側の狭いスペースは、冬はほとんど陽が射さないものの、夏は早朝からお昼過ぎくらいまでよく陽があたり、午後は涼しい日陰になる理想的な環境。鉢植えの植物の一部は、この避暑ガーデンで暑い時期を過ごします。そのなかでこのコヒマワリだけは地植えになっていて、自然にこんもりと繁る株に、初夏から秋まで次々花を咲かせてくれます。鮮やかな色と水揚げの良さは切り花にもとても重宝。お仏壇にもハーブを飾る我が家では、お盆の時期はチェリーセイジやヤロウとともに、コヒマワリをたっぷりと生けています。
(1999.8.12)


+++ 小さなウォーターガーデン +++

玄関の左側にある植え込みは、藪椿を中心にタマリュウやシュウカイドウが群生するちょっと和風のコーナーです。ここに、私が嫁ぐ前からこの家にあった大きな陶器の鉢を置いてメダカや金魚を飼い始めたのは主人でした。私が植物が大好きなように、主人は無類の生き物好き。今買っているのは、ハムスター、金魚、メダカと、皆小さいものばかりですが、とても手厚く世話をされ可愛がられています。
この鉢にホテイソウを入れたのも、あくまで住人の小さな魚たちのためでした。この根は水の中にメダカたちの隠れ家を作り、産卵の場にもなります。やがてこのシーズンになると、こんな美しい花を咲かせて楽しませてくれるので、今では夏の庭に欠かせないメンバーになりました。
この時期は新しい株がみるみる増え、花も次々咲き続けます。 ホテイ草の名はユニークな株の姿からの命名でしょうが、ウォーターヒヤシンスという英名のとおり、花はとても優雅。とくに花びらのひとつに色濃く浮き上がる模様が、まるでクジャクの羽のように美しく、水上に灯る紫の炎のようです。
(1999.8.12)


やはり夏の花といえば大輪のヒマワリ。炎天下の庭の、あでやかなフォーカルポイントです。私の庭では背の高い品種は毎年3、4本しか育てていませんが、それだけでも圧倒的な存在感があります。写真の花は、矮性種のひまわり。これはたくさん咲かせて切り花でも楽しんでいます。
ひまわりのタネには、リノール酸を主成分とした良質の脂肪酸が含まれています。健康食ブームにのって、瓶詰めのひまわりオイルをお店で見かけることも多くなりました。
(1999.8.18)

もうひとつの夏の主役、ハイビスカス。艶やかな濃い緑の葉に大輪の原色の花。このエキゾチックな雰囲気は、正直なところ私の庭にはちょっとミスマッチな感も否めませんが、やはり夏らしさを感じさせてくれる花として今年も大切に育てています。冬場は家の中に置いてもさらに夜は保温が必要なほど寒さには弱いのですが、もともとは頑強なハイビスカス。刈り込みにも強く、気温の上昇とともに旺盛に繁ってゆく姿を見ると、南国では垣根に利用されているのも納得です。
(1999.8.20)

日向に咲くガザニア。5月頃、園芸店で買い求めた3号ポットの苗を、二つに株分けして鉢に植えたら、2色の花が咲きました。確か最初は黄色の蕾を持っていただけだったのですが…。ちょっと得した気分でした。
昔のガザニアは、直射日光が当たらないと花が開かなかったと思うのですが、品種改良の賜でしょうか、日が陰っても、曇りの日でもきちんと開花します。白を帯びた葉も繁った姿が美しく、夏の花壇に彩りを添えてくれる花です。
(1999.8.20)

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