近隣町村との合併には消極姿勢
西田・沼田市長=群馬 2000.09.08 東京朝刊 33頁 (全390字)
沼田市の西田洽司市長は、七日の同市議会定例会で、近隣町村との合併について、
「避けて通れない課題だが、合併を推進していこうというスタンスは正直、とってい
ない」と、消極的な見解を示した。布施辰二郎議員の質問に答えた。
布施議員は、一九九五年の市町村合併特例法改正で、二〇〇五年三月の期限までに
合併した場合、その後十年間、合併前の自治体分の補助金が保証されるなどの特典が
ある一方、期限までに合併しなかった自治体の補助金を削減するという自治省の政策
を説明、「優遇措置があるうちにやった方がいいのでは」と質問した。
これに対し、西田市長は「少子高齢化社会の到来や低成長経済による財政悪化など
を考えると合併は避けて通れない課題」としながらも、「利根沼田の一市二町六村の
行政サービスに格差があり、合併できめ細かいサービスが受けられなくなるのではと
心配する人もいる」と慎重な構えを見せた。
読売新聞社