議会活動

平成20年9月議会一般質問の議事録全文

 

◇議長(金井康夫君)次に、布施辰二郎議員。10番。

〔10番布施辰二郎君登壇〕

◇10番(布施辰二郎君)

通告に従いまして、一般質問いたします。

今回、私の質問は、表題で、未来を見越したまち、沼田づくりであります。

項目では、観光政策について、道路網の整備について、財政逼迫の折りから新たな財源の確保について、新エネルギー政策と温暖化対策について。それから、若者にもっと好かれる沼田づくりについてであります。

まず、観光政策から伺います。国や県でも、この観光政策には特に力を入れているところでありますが、沼田市も合併して3年半が経過いたしました。今までの市町村の観光政策は、それぞれの自治体の枠の中に限定されがちだったと思います。合併によってエリアが広がったことで、隣接しながらも結びつきが弱かった名所とか名跡の魅力を、一体的に伝えることが可能になりました。実際に合併を経た多くの自治体が、積極的に観光施策を展開されていると思います。本市におきましても、様々な観光施策は実施されていると思いますが、新しい観光資源の発掘などはどのようにされているのかまず伺います。

次に、登山道やアクセス道路の整備についてですが、本市が合併して2年くらい経った頃と記憶いたしておりますが、新しく沼田市の観光地となった皇海山に行ってまいりました。当時元気だった93歳の先輩が、若い頃よくきのこ採りに行ったことがあるから一緒に行こうということで、利根町の根利から一路登山口を目指しました。ところがそこに行くまでの道路の悪さには閉口いたしました。結果的には、500メートルくらい登ったところで、一緒に行った先輩の足が痛くなったのと、下山してきた2組の方々にお話を聞いたりして、登山を断念してしまった経過があります。名古屋市と三重県からそれぞれ来られたという人達は、口々に、「さすが皇海山は日本百名山に名を連ねているだけあって、すばらしい山だが、ここに来るまでのアクセス道路は非常に悪くて、今まで自動車では、こんな悪い道路は走ったことがない」というお話をされておりました。実は行ったときは、道路名も解らなかったのですが、あとで栗原川林道だと同僚議員からお聞きいたしました。また、ウイークデーだったのにもかかわらず、駐車場には12台も駐車しておりましたし、お会いした人達の他にも4、5人、林の中に見受けられました。山の山頂まで行かなくても、遠くからお客さんや駐車場の様子などですばらしい観光の山だと思いましたが、アクセス道路の整備はどのようになっているのか伺います。また、同じように、鹿俣山、子持山などについても、登山道やアクセス道路の整備について伺います。

次に、吹割の滝に自動的移動装置について。高齢社会に対応して、エレベーター、エスカレーターなどが設置できないかでありますが、私は現在でも、親戚や友人が遠くから来たときには吹割の滝に連れて行きます。幅30メートル、高さ7メートルで、東洋のナイアガラと言われているということで、ちょっとこれはオーバーな言い方だと思いますけれども。滝の近くに行って、大自然の営みに触れていると、何となく心も体も癒されるような気がしております。過日、東京からの友人と行ったときも、「こんなにお客さんがいっぱい来てくれる良い所なのに、エレベーターとかエスカレーターはないのか」と聞かれたり、先輩の人からは、同じことをよくお聞きしております。私も行く度にそのように思っております。また、お年寄りでちょっと足が悪くなった方などパンフレットを見て、本物は見たいけれども階段の移動は大変だからと。せっかく遠くからバスで来られても滝まで行かないお年寄りもいっぱいいらっしゃいます。これからの高齢社会を考え、多くの人々に来ていただくには自動で移動できる装置が必要だと思います。国の天然記念物ということですから、手続き等、様々なことがあると思いますが、その対応について伺います。

次に、道路網の整備についてでありますが、120号線の椎坂トンネルの件では、計画が浮上してから長い間、進展していなかったものですが、国道120号線整備改良促進期成同盟会の会長であります市長が、現在の国道を利用したトンネル計画に見直すことを求める要望書を県に提出されたことはお聞きいたしているところであります。この事業が推進されれば、沼田市の発展はいうまでもありませんが、片品村など利根郡全体の活性化が期待されるのであります。また、年間を通して利根沼田に来ていただいている観光客の皆様にも喜んでいただけるものと確信をしております。そこで、一日でも早くその推進を願っているところでありますが、今後の見通しについてと、掘削した岩石や残土などは天狗滝等に埋め立てはできないかどうか伺います。

次に、財源逼迫の折、新たな財源確保についてでありますが、先の当初予算で本市は、約198億で、前年度当初予算と比較して7.3パーセントの減であり、4年連続のマイナス予算であります。また、春先には、行財政改革に伴う住民説明会を開催して、財政逼迫の折から、財政基盤の強化、歳出構造の改革など説明をされてきたところであります。そのような中で沼田市は、平成9年頃だったと思いますが、市内の奈良、大倉、秋塚に跨がる山林や原野、畑などを買い取った経過があります。旧沼田ゴルフ倶楽部です。すでに買い取ってから10年以上経っていると思いますが、この間、その土地の隣接する農家の方々から、時期になると虫が発生して困るなどの苦情も多少あったところであります。今までは、乱開発が行われると、地元の将来に不安が残ることが懸念されることから、沼田市が自然公園用地として取得したということになっておりました。そして今年の5月、旧沼田ゴルフ倶楽部の用地の対応方針について、自然公園用地とすることを見直し、未利用公有地の有効活用を図るため行政財産から普通財産に変更し、山林、原野は市有林として管理しつつ、他の活用とともに売り払い等を検討し、農地は他の活用を検討しつつ農業者に売渡しすることとする。と報告がなされました。このことは、誠に時機を得た政策決定だったと思います。しかしながら、この用地はゴルフ場計画用地ということから広範囲に点在するということですので、売却等にあたりましては、工夫を凝らすことが必要かと思います。そこで、旧沼田ゴルフ倶楽部用地の売却等について伺います。また、全国では、多くの自治体が財政逼迫のためあえいでいる状態だと思います。本市だけのことではありませんが、この際でありますので、遊休地や遊休施設などの売却や払い下げが、場合によっては必要だと思いますが、遊休地とか遊休施設などはどのくらいあるのか伺います。

次に、新エネルギー対策と政策についてでありますが、このことにつきましては、地球温暖化の問題と平行して、政策として取り組んでいかなければならないと思っております。最近では、毎日のように新聞やテレビなどで地球温暖化のことが取り上げられておりますが、この温暖化は、私たちの生活から排出される二酸化炭素などの温室効果ガスが増え過ぎていることが原因ということであります。この二酸化炭素は主に、化石燃料を燃やすことによって発生いたします。現在私達は、生活に必要なエネルギーの大部分を、その化石燃料に頼っているところであります。世界的に見ましても、全世界のエネルギー消費量のうち、およそ9割を化石燃料が占めておりまして、我が国では、世界の先進国と言われておりますけれども、新エネルギーはわずか2パーセントにも達していないということであります。しかしながら、もし例えば、今と同じ生活を続けていくと、石油はあと40年ほどでなくなると言われております。新エネルギーの導入により、化石燃料に頼る割合を減らして、二酸化炭素の排出を少しでも減らしていかなければならないと思います。特に最近では、原油高騰が続き、化石燃料も今後40年くらいと言われておりますが、自然エネルギーなどの対応、対策はどのように検討されているのか伺います。

次に、環境問題等でありますが、環境省のホームページなどを見ますと、地球は大気中の二酸化炭素濃度が上昇することで熱をより一層吸収しやすくなり、気温が上昇して温暖化となります。温暖化しますと洪水や干ばつなどの自然災害が増えたり、海面が上昇し、砂浜や低地の水没、気温の上昇に適応できない動植物の死滅、乾燥化などによる穀物生産量の減少と言った深刻な影響を及ぼすと予想されています。環境問題としても真剣に取り組まなければならないと思いますが、そのことについて伺います。次に、太陽光、風力、バイオマスなどの件でありますが、近年、全国的に市町村合併が進み、全国的に三位一体改革が行われ、全国的に交付金が少なくなり、軒並みに財政逼迫の都市が増えております。しかし、そんな中でも自然の力、風、太陽光などを利用して、立派な町おこしが環境問題に取り組んでいるところがあります。岩手県の葛巻町などであります。この仰天の星のような町を視察させていただいた経過もあります。また県内でも、太田市の、太陽光発電システムを設置した住宅が建ち並ぶパルタウン城西の杜などもあります。太陽光、風力、バイオマスなど取り組んでいるところは多くありますが、先進地等の視察や研究、検討はどのようにされているのか伺います。終わりに、若者にもっと好かれるまち、沼田づくりについてでありますが、このことは本市でも様々な施策を実施していることはお聞きをいたしております。仕事がら私は、若い人達とも様々なお話をいたします。時には、激しくディスカッションもいたします。そんな中で、人口増の話とか、少子化の話になりますと、若者の声として、男女の出会いが少ないということであります。一昔前までは、世話好きの先輩が地域にいて、年頃の娘さんや青年のいる家などに訪問して、似合いのカップルが生まれるように奔走してくれたものですが、最近では、そのようなお話はないということであります。そこで、対応と対策について。また、若者の出会いの場づくりについて検討できないかお伺いいたしまして、最初の質問を終わります。よろしくご答弁のほどをお願い申し上げます。

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◇議長(金井康夫君)休憩します。午後4時01分休憩

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午後4時09分再開

◇議長(金井康夫君)休憩前に引き続き会議を開きます。

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◇議長(金井康夫君)市長。

〔市長星野已喜雄君登壇〕

◇市長(星野已喜雄君)

ただいまの布施議員のご質問にお答え申し上げます。

まず、未来を見越したまちづくりについて、観光政策について、合併して3年半経過したが、新しい観光資源の発掘などはどのようにされているのかについてでありますが、合併したことにより、「吹割の滝」「皇海山」などスケールの大きい自然資源や、「老神温泉」をはじめとする豊富な温泉群など、従来に増して、観光資源に恵まれたことは、ご案内のとおりであります。

合併後3年半が経過し、それぞれの地域にある観光関係機関・団体等が一体となって、観光キャンペーン等を実施し、「玉原高原」「迦葉山」などの日帰り観光客を、滞在型観光客へと誘導すべく努めていることは、本市の観光資源が融合し、ネットワーク化が図られつつある結果であると認識しております。

また、新たな観光資源としましては、利根町にあります旧鈴木家の曲屋が整備されたことで、観光ネットワークに組み入れられ、地域に根付く歴史・文化を伝える施設として、今後、その活用が期待されるものであります。今後につきましても、引き続きそれぞれの地域に埋もれている資源に光を当て、新たな観光資源として活用できるよう、観光協会等と協力しながら推進してまいりたいと考えております。次に、登山道やアクセス道路の整備について、皇海山、鹿俣山、子持山などでありますが、皇海山、鹿俣山、子持山などにつきましては、登山者の安全と安心を図るため、案内板や誘導標識等を設置してきております。

また、観光シーズン到来時前には、登山道については職員による安全確認を行い、アクセス道路につきましても、安全確保のための維持補修を行なっているところであります。特に、皇海山は、深田久弥氏の日本百名山の一座として近年は多くの登山者が訪れております。このアクセス道路につきましては、根利栗原川林道の利根町追貝地区から入るルートと根利地区から入るルートがあり、シーズン中には大雨や台風等による土砂の流出、路肩の崩落、雨水による洗掘等が生じた場合、その都度、職員による安全確認や道路補修を行い、登山者に対し電話やインターネットにより、最新情報の発信に努めております。今後につきましても、登山道やアクセス道路について、利根沼田森林管理署や関係機関と協議を進めながら補修等を行い、登山者の安全、安心の確保に努めていきたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと思います。次に、吹割の滝に自動的移動装置について、高齢社会に対応してエレベーター、エスカレーターなどでありますが、吹割の滝は、国の文化財保護法の「天然記念物及び名勝吹割渓ならびに吹割瀑」の指定を受け、年間約100万人とも言われるように多くの観光客が訪れ、高齢者や体の不自由な方、若者、子どもなど年齢を問わずに素晴らしい自然景観を楽しんでいただいております。また、この素晴らしい自然景観を後世に伝えるべく、吹割渓ならびに吹割瀑第2次保存管理計画に基づき、国の天然記念物としてしっかりとした保存・保護を行っております。議員ご質問の吹割の滝に自動的移動装置である、エレベーター、エスカレーターなどの必要性でありますが、設置の有無などについての問い合わせ等はあるものの、国の天然記念物であることから、保存管理計画との整合性や今日の財政状況等考慮し、今後研究も必要であると考えております。

次に、道路網の整備について、120号椎坂トンネルの今後の見通しについてと、掘削した岩石や残土など天狗滝等に埋め立てはできないかについてでありますが、前段の椎坂トンネルの今後の見通しについては、事業主体である群馬県が8月26日、27日、28日と生枝、薗原、大原地区の各集会所において椎坂トンネルの詳細設計について、説明会を開催したところであります。また、10月から現地にて用地測量、物件調査等を実施し、平成20年度内に一部買収等を行い、早期着手・早期完成を目指したいとの説明がありましたので、沼田市としても、県と連携し事業の推進を図りたいと考えております。次に、後段の掘削した岩石や残土など天狗滝等に埋め立てはできないかについては、天狗滝の埋め立てを、昭和61年度に基本設計をし、関越トンネルの掘削残土を活用して埋め立てを行い、未執行分が、約26万立方メートルとなっております。椎坂トンネルの掘削残土は、約17万4,000立方メートルと推計されておりますが、関係地権者や関係地区、及び生枝地区活性化推進協議会等から地元への埋め立て要望がなされており、群馬県もこれらの要望を優先的に検討していきたいとのことでありますので、ご理解をいただきたいと存じます。

次に、財政逼迫の折、新たな財源確保について、旧沼田ゴルフ倶楽部用地の売却等についてでありますが、議員ご案内のとおり、旧沼田ゴルフ倶楽部用地につきましては、株式会社沼田ゴルフ倶楽部がゴルフ場造成事業のために取得してきた土地でありますが、開発事業計画を廃止したことから、その対応について市において協議を進めてきた結果といたしまして、自然公園用地として、山林等については市が買収することとし、農用地については市に寄付していただくこととなったものであります。その後、この用地の利活用につきましては、庁内の検討組織である「公有施設等検討委員会」において検討を進めてまいりましたが、未利用公有地の有効活用を図る観点から、山林については市有林として管理しつつ、他の活用とともに売り払い等を検討し、農地として利活用が可能な用地については農業者へ売り渡しをし、農業経営の規模拡大や農地集団化の促進等に活用することとする対応方針に至ったわけであります。

次に、遊休地や遊休施設などはどの位あるのかについてでありますが、旧沼田ゴルフ倶楽部用地を除いて、普通財産として管理している遊休地につきましては、2箇所で2,028平方メートル、また遊休施設につきましては、6施設でありますが、現在、庁内組織である「公有施設等検討委員会」において、利活用や売却処分なども含めて、調査・検討しているところであります。

次に、新エネルギー政策と温暖化対策について、原油の高騰が続き、化石燃料の寿命も今後40年位と言われているが、自然エネルギーなどの対応、対策はどのように検討されているのかについてでありますが、自然エネルギーは、石油代替エネルギーとして二酸化炭素の排出量が少なく、環境への負荷も小さく、地球温暖化対策として有効であり、本市においても浄水場での小水力発電や沼田市外二箇村清掃工場のごみ焼却熱利用などの取り組みも行われております。その対応、対策についてでありますが、現在、先進地の事例を調査するほか、研修会に参加するなど、その情報収集に当たっておりますが、温暖化対策として施策の展開には、市民はもとより事業者を含めた地域全体で取り組むことが重要であり、総合的な視点に立ち、調査・研究を進めてまいりたいと考えております。

次に、環境問題としても真剣に取り組まなければならないと思うがどうかについてでありますが、太陽光や水力・風力などの自然ネルギーの活用につきましては、発電やその利用においてCO2や公害物質の排出がないなど、環境に優しくクリーンであることから、今後のエネルギー政策上からは導入意義が高いものであると認識をしておりますので、引き続き研究していきたいと考えております。

次に、太陽光、風力、バイオマスなど取り組んでいるところは多いが、先進地等の視察や研究、検討はどのようにされているのかについてでありますが、現地へ赴く視察は行っておりませんが、議員からご紹介のありました葛巻町をはじめ、県内における関係自治体の取り組み、さらに、新エネルギー導入に関する国の支援策等の情報収集を行うなど、調査・研究を進めているところであります。

次に、若者にもっと好かれるまちづくりについて、対応と対策についてでありますが、平成17年9月に第五次総合計画策定のため、市内の中学3年生を対象としたアンケートと、市内の高校及び近隣の高校に通っている2年生を対象としたアンケートを実施いたしました。そのアンケートにおいて、本市の住み心地についての設問を行ったところ、中学生、高校生ともに約70パーセントの生徒が住みやすいとの回答をしておりますが、本市への定住意向の設問に対しては、住み続けたいと回答した生徒は、中学生が約46パーセント、高校生が約37パーセントと低いものとなっております。また、今後、沼田市がどのようなまちになればいいと思いますかとの設問に対しては、中学生、高校生ともに商業の盛んなまち、自然環境に恵まれたまちを望む回答となっています。このような状況を踏まえ、若者にもっと好かれるまちづくりの対策といたしまして、快適な生活環境、雇用環境の充実など魅力あるまちづくりの創出に努めていかなければならないと考えております。

次に、若者の出会いの場づくりについて検討できないかについてでありますが、国立社会保障・人口問題研究所が平成17年度に実施した「第13回出生動向基本調査」によりますと、夫妻の平均初婚年齢は夫が29.1歳、妻27.4歳となっており、特に女性における晩婚化の傾向が顕著で、18年前の1987年と比較して夫が0.9歳高くなったのに対し、妻は2.1歳高くなっています。また結婚に至るまでの交際期間は、18年前の2.5年から3.8年に伸びている一方、夫婦の年齢差は2.9歳から1.7歳へ短縮しています。少子化の背景として晩婚化が一つの原因ともいわれており、また、近年では晩婚化が非婚化の増加につながっていると見られています。晩婚化の原因がどこにあるのかは計り知ることができませんが、若者の出会いの場が少ないことも一つの要因として考えられます。本市では、沼田市農業青年会議所において都市の女性との交流事業を実施している事例がありますので、議員ご意見の若者の出会いの場づくりについては、研究をしてまいりたいと考えております。

以上申し上げまして、布施議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。

◇10番(布施辰二郎君)

ご答弁をいただきましたので、何点かについて再質問をまたさせていただきたいと思います。お疲れのところだと思いますけれども、よろしくお願い申し上げたいと思います。それから、今回のこの一般質問では、温暖化だとかあるいは環境問題、重複していることがあると思いますけれども、よろしくお願いを申し上げておきます。

まず、環境政策からでありますけれども、合併して3年半以上経過しておりますので、もうそろそろ旧沼田市の人達も、白沢町にはどのような観光地があるとか、あるいは、利根町には、吹割の滝だとか老神温泉があるとか、また逆に、白沢町、利根町の皆さんは、沼田には迦葉山とか玉原とか、そういった大きいところは皆さん前から知っていると思うのですけれども、中堅のところと言うのですかね、ちょっと小さい観光地、文化財とか、そういうところはいっぱいあるのですけれども、まだまだお互い知らないところがあると思うのです。そういうところをよく調査して、人がいっぱい来てくれるようなところは、駐車場の整備だとか、あるいは観光地周辺の掃除、看板の設置などが実は願意なのであります。そうすることによって、大きくなった沼田市の人的交流も盛んになると思いますし、市外からもまたお客さんが増えると思います。他にも色々な方法があると思うのですが、過日、旧佐波郡の東村というところに、国定という集落が昔も今もあるのですけれども、尋ねて行ってまいりました。これは新聞に、国定忠治の生涯を宣伝したり、お墓のところをきれいにして観光につなげていきたいというようなことが載っていたものですから、行ってまいったわけでありますけれども。この東村も合併して、実は伊勢崎市になりました。文化7年に徳川11代将軍の頃、国定村で生まれた長岡忠治という男が、博打うちになって、関所破りをして、41歳で処刑されたと、こういうことなのですけれども。失礼な話かもしれませんが、そういうところでも観光につなげているということであります。それからみれば、私たち沼田市は文化財の宝庫でもありますし、風光明媚なところでもあります。もう少しきめ細かい対応と言いますか、観光に力を入れていただきたいと思うことがあるのですけれども。その辺お願いいたします。

◇市長(星野已喜雄君)

ご指摘のことはもっともなことでございまして、今日も、あるいはまた5日の日にも、今後の沼田を見たときに、環境、あるいはまた教育が基調だという形の中で、その当然、環境整備の中には観光整備というものが中心的な役割を果たしてくることは論を待ちません。従いまして、そういったことから、地域のそういった観光資源のネットワーク化は急務であるというふうに受け止めております。同時に、そういったところを回遊させる、歩かせる方法はどういう形があるのかなというようなことまで含めて、今後検討を加えていかなくてはならないと思っております。従いまして、今回、すでに教育委員会筋では資料をお持ちでございますけれども。いわゆる四国のお遍路筋の形が、沼田利根に2つのルートがあったようでございまして、これらのことについては、今後、私どもが非常に高く関心を持っております。同時に、白沢が沼田のことを、沼田の方が利根のことを知っていくことが大事ではないか。表舞台の特化したところはという話の中で、中堅所という、まさに、非常に、言い回しの配慮された言い回しがございましたけれども、これらはまた学校教育の現場に、やはり地元のそういった歴史的な関係等については、やはり勉強する舞台があると思いまするし、また、教育長の頭にもそういったことは描かれているというふうに思っております。従いまして、当然、地元のそういったすばらしい、歴史的な遺産を、地元の郷土史という形で、学校現場の中で子供たちに教えていっていただくような、そういう方途もこれ一方においてはあるということをつけ加えておきたいと思います。

◇10番(布施辰二郎君)

ありがとうございました。お遍路的なことを学校教育で取り上げてくれるなんて、小さい頃から郷土のことを習っていけるということは、教えていくのに非常にいいことだと思います。その辺はよろしくお願いを申し上げておきます。

次に、登山道やアクセス道路の整備についてですけれども。まず最初に、市長は利根町の出身でありますけれども。皇海山には登られたことがあるかどうか、まずお聞きします。

◇市長(星野已喜雄君)

私ども追貝の集落から栗原の林道に登るルート等はよく承知をしておりまするし、根利に行く道も全部通っております。しかしながら、皇海山に登ったことは、まだ残念ながらございません。今後、ぜひ登ってみたいと思います。ただ、ここに至るまでのルートは、私ごとになりますが、木炭製造業を営んでおりましたので、この林道は、家族の人間に連れられて、炭出しに行く際によく行き、しかも土場も木馬道もよく承知をしているところでございまして、山こそ登っておりませんけれども、全貌についてはまずまず理解をしているつもりであります。

◇10番(布施辰二郎君)

市長が木炭製造業、親御さんだったと思いますけれども、初めてお聞きをいたしました。ずいぶんこの辺では、昔はそういった産業が盛んだったことで、流行りの職業だったのかなと思います。先ほど、皇海山に行ったときに、根利の方から行ったという話。道が非常に悪かった、そのことは先ほど申し上げました。そして、下山してきた人達と実は20分くらい話をした経過があるのですけれども、お客さんの話を聞いておりますと、ほとんどがやっぱり、利根町の追貝の方から栗原川林道に入っていくのです。朝早く出かけて、その日のうちに登山して老神に宿泊する人や、また老神温泉に1泊してから旅館の車で登山口まで送っていただいて登山する人。あるいは自家用車で登山口まで行く人、様々なのですけれども。私は、その名古屋市とか三重県から来た人に対して、ずいぶん遠くから来られたのですねと言ったのですが、そのうちの一人の方が、あんた方はどこだいと、こう聞かれたものですから、地元ですと答えた。その途端にですね、やっぱりこの道路は何とかならないのか。そういう話が返ってきて、どこにお願いすればこういうデコボコは直してくれるのですかね、ひどいですね。そういう経過は実際あったのです。先ほど市長の答弁をいただいた話では、職員が、悪くなったらちゃんと直しているという話があったのですけれども。そうすると、たまたま私たちが行ったときには直してなかった時かなと思われるのですけれども。そうに聞かれたときに、地元の役場ですかねえーとしらばっくれるようなこともありまして、適当なやり取りをして、そして別れて追貝方面に向かったのですけれども。ところが、ここからがまたよく聞いていただきたい部分でありましてね、ちょうどこの皇海山は、追貝の方から行っても、根利の方から行っても、真ん中くらいになるかなと、自分で大体思ったのですけれども。追貝を出てくる道路はもっと悪い、根利から行くよりも。それでね、どのくらい悪いかと言いますと、2箇所。私のボロ車は下も低いですから通れない所があったのですけれども。その93歳の先輩、ちょっと乗っていてくれないかい、通れない所があるから石をどかしてくるよと言って降りて行って、1個はどかせたのですけれども1個は道路の一部なのですよ。こんな20センチもあるような石があってそれはどかない、蹴っ飛ばしても何しても取れない。そんなようなこともありまして、本当にたまたまそうすると悪い所に行ったのかなと思いましたけれども。願意としては、年に1回か2回、あるいは雨が降って土が流されたりしたときに、特に悪い所だけでもブルドーザーで平らにしていただきたい。そういうことなのです。付け加えますと、今年の5月、下田市の黒船祭に参加させていただいた経過がございます。その帰りに、確か高坂というサービスエリアだったと思いますけれども、夜になっていたものですから、20人位乗車している中型バスの行き先が皇海山と書いてあるバスがいたのです。それで、そのバス、あれっ、沼田の皇海山かなと思って運転手さんにお話を聞かせてもらったのですけれども。やっぱり、その運転手さんの話には、これから老神に行って泊まって、そして明日の朝、ホテルだったか、旅館だったかの車で登山口まで行ってもらうのだと、こういうお話をされておりました。その時の運転手さんの話では、とにかくアクセス道路が悪いので、普通車では行くのは無理だと聞いているので、明日の朝、ホテルの車に乗せてもらうのだと、こういう話をされていたのですけれども。もっともだなと思って帰ってきたのですけれども、その辺、たまたまじゃあお前が行ったときには悪かったのだよと、そういうことになるかどうか。

◇市長(星野已喜雄君)

本道は、私どもが子どもの時分というか、家族に連れられて現実に炭出しに行きました。当時は、オートバイで、スーパーカブ号というのがございまして、大体55CC、もしくは50CC、あと私のうちはベンリー号でありましたが、これで山の土場まで行って、そして木馬道を上がっていくという、そういうことなのですね。木炭製造業が、この追貝側には30人の組合がございまして、同時に、いわゆる木材業の方も万度、当時6トン車でございますが、やはりUDとかふそうが常に行ったり来たりして、比較的道が平らだったというか、林道特有の道でありますけれども、平らであったと言えば平らであったわけです。ところが、最近行ってみると、やっぱり山が一つカットされているわけでありまして、そこの道路の底の部分がカットされた所が、岩石である所がずいぶんあるのですね。これはもう宿命です。山の所をカットしているわけですから。そういったことから、どうしても整備にある程度の限界もあるのかなというような感じは、これは否定できません。だけれども、場面、場面によると、そういうようなことで、速やかな対応を図ってきているという経過がございます。それと、せっかくのご質問でございますので、もう少し申し上げると、やはりこの皇海山のみならず、当時この所が、銀平であるとか色々な所がある中で、根利山という、今では幻の集落と言われておりますが、概ね3,000人から4,000人住んでいる集落がございました。これが、いわゆる足尾銅山の坑木を切り出していたところでございまして、いわゆる平川の方のルートから来る奈良という集落から奥りに不動滝というのがございまして、その奥りに平滝というのがございましたが、そことすべて索道で結んで、そして当時、言うなれば、今で言えばスキー場のリフトのような形ですが、これでもって人間が行き来していた経過がございます。これは、旧利根村が作った冊子によく書かれておりますけれども。それだけに、明治の黎明期の時の足尾銅山を語るときに、その集落を抜きにして語ることができないくらい史実には出てきております。それだけに、この林道は、見方を変えると非常に貴重な場所でございます。これは皇海山、あるいはまた追貝側から根利につながる基幹道路的なとらまえ方もさることながら、そういった旧利根村の、いわゆる東部地区のそういった全貌から見ると、大変重要なポイントを持っておりまして、今議員がおっしゃっている途中に、小森という実は集落もございまして、実はそこから学校まで2時間半くらい歩いて通っていた方々も実はおります。そういった方々も時代とともに下山をしたわけでありますけれども、そういった意味で旧利根村からすると、このルートは根利側と、根利は旧赤城村でございます。追貝側は、旧東村でございます。つまり合併前は別の自治区域であったのでありますが、そのちょうど、抽象的な言い回しですが、真ん中辺に根利山があると。そのちょうど部分あたりの上に皇海山があるというような形になっておりまして、そういう意味では、旧利根村の立場からすると、旧東村と旧赤城根村ですか、その部分のちょうどいい意味の中間位置にしておりますので、大事な、歴史的な遺産ではなかろうかと思っておりまして、今後、この道路については、関心を高く持って対応していく必要があるのではないかと思っております。

◇10番(布施辰二郎君)

ありがとうございました。この皇海山でありますけれども、ご案内のように群馬と栃木の県境ですね。雄大な山であります。標高2,143メートルということで、渡良瀬川の水源碑も頂上にはあるということであります。天気がよければ谷川、武尊山、アルプス、富士山なども望めるということでありますが、林道でありますから、舗装してくださいとか、側溝を作ってくださいとか、そういうわけにはいかない。それはわかります。いずれにいたしましても、道をよくしてもらうためには市長にお願いして、国とか、県とか頼んでもらわなければならないと思うのですけれども、この林道の管理者、それはどこになりますか。

◇市長(星野已喜雄君)

振興局次長に答弁いたさせます。

◇議長(金井康夫君)利根町次長。

◇利根町振興局次長(繻エ勇二君)

命によりまして、ただいまの質問にお答えしたいと思います。栗原川林道は、併用林道でございまして、旧営林署、利根沼田地域の森林管理署と沼田市が併用で管理しているという内容でございます。ちなみに、市道認定もされているという内容のものでございます。以上です。

◇10番(布施辰二郎君)

まるっきり国の林道、営林署だと思っていたのですけれども。そうすると市も管理していると。先ほどちょっと職員が見ているというから、おかしいなと思ったのですけれども。そうすれば、なおさらお客の皆さんは、恐らくあそこまで来て日帰りというのは、今まで聞いてみた限りではないのですよ。みんな老神に泊まるとか、ほかの所、片品に行く場合もありましたけれども。余計そういった人達の受け入れ態勢も整えなくてはならないと。本当にそういった、きめ細かなことがちょっと足りないなと思うのですけれども。この辺をひとつ、もう1回答弁を願いたい。それからもう1点、確か登山口のところに橋があって、その袂に登山届けのポストがあったのですけれども、年間続いて何人くらい登山をされているか。わかればで結構ですけれども、わかったら教えてください。

◇市長(星野已喜雄君)次長に説明をいたさせます。

◇利根町振興局次長(繻エ勇二君)

命によりまして、ただいまの質問にお答えしたいと思います。まず、費用の関係でございますけれども、先ほど申し上げましたように、併用林道でございますので、その都度、その都度、森林管理署と協議をして進めているというのが現実でございます。また、登山者でございますけれども、ほんの概算でございますが、一応1万人程度とうちの方ではつかんでございます。以上です。

◇10番(布施辰二郎君)

1万人も来ていただける山でありますので、本当に合併してこういう観光地、すばらしい観光地を得たわけですから、もう少し道路、1カ月に1回くらいは見回ってもらって、特に悪いところがあればぜひ、本市が市道としても認定しているというようなことであれば、これはなおさらのことでありますので、その辺をよろしくお願いを申し上げたいと思います。それから、合併して3年半経過した現在、観光を軸とした基本的な施策のあり方についてはどのように考えておられるのか伺います。

◇市長(星野已喜雄君)

大変難しい質問でございます。どのようなところを軸にしているのかということでございますけれども。まず、基本的には、旧沼田市の迦葉山や玉原高原等、それから池田地区の観光農業にみられるような、まさに日本を代表する先駆的な状況がまずございます。これをしっかり押えておかなくてはなりません。同時に、沼田の城下町であるがゆえの歴史的な遺産というものを押えておかなければならないと思うのです。ここでちょっと横道に逸れますけれども、この歴史的遺産というのは、すべて城下町の範疇であったので、白沢も、利根も、ある意味においては沼田藩のエリアだったわけです。ですから、歴史的な部分においては、それらがみな有機的につながっているわけですね。そこのところはきちんと押えておく必要があると。現実に、お参りをするとか、見て楽しむとかということについての拠点になってくると、白沢がやはり、望郷の湯が、これは当然出てくると思うのです。ゴルフ場が2つございますけれども。これらもそのうちの一角に入ってくるわけです。当然、旧利根村のところにまいりますると、しゃくなげの湯や鈴木家に代表されるのが、旧赤城根地区にあって、昔はいわゆる赤城山に登るときに、天皇陛下が国体の視察に入ったとき、ヒカリゴケを視察しているのですね。ところがこれは今、私が承知している範囲では若干枯渇しているかもしれません。だけどそういうのがあります。今、根利地区に目を投じると、ボールドウインに代表されるように、これが非常に表舞台に出てまいりまして、かなりこれが色々な意味で汽車関係のマニアの人にものすごい関心をそそっております。とれいんという出版元がありますが、現実に私鉄関係のオーナーが非常に興味を持って視察に入っております。旧東側は、やはり老神温泉、あるいは吹割の滝等に代表されるものがあります。ここに来て、環境関係のことが出ておりますから、見方を変えると、尾瀬高校もやはりその存在というのは侮れないですよね。例えば他の学校が、仮に修学旅行へ来るというようなことになったときに、学校見学などはこれは非常によろしいわけでありまして、一般的な慰安旅行では困りますけれども、これも先ほど教育長が答弁したとおりであります。それとですね、これはどこかで申し上げなければならないなと思っておりましたので、せっかくの質問ですから申し上げておきますが、今水面下で、新宿区の例のカーボンオフセットの関係で、白沢の要するに栗生川のところのゴルフ場を、非公式でありますが視察に入っております。そういうようなことから、徐々にそういったふうな骨格が見えてきますと、やっぱり今度はネットワーク化の問題になってくる。こういうことになろうかと思っております。従いまして今後、そういった回遊ルートをやはり作り上げていくのが大事なのではないかというふうに思っております。同時に、ここのところは拙速しないでもらいたいと思うのですけれども。仏閣関係のお遍路があったのだそうです。これは今言ったのとちょっと違った形の中で、人々が少なくとも2泊位しないと廻りきれないですね、あのルートで見ると。一つのルートは迦葉山がスタートになっているかと思っています。だから、これらのことが、人的に動くというふうなルート設定の中で、今後考えられるのかなと思っております。従いまして、やはり歴史的なバックボーンと、それから現実に目の前にある観光資源と、それから、これから予測される良いもの。それと、どちらかというと、非常にこういう表現がいいのかわかりませんが、民衆がうごめいた、かつての歴史のそういった動きを表舞台に出していくということが考えられるのかなというふうに思っているところでございます。

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○会議時間の延長

◇議長(金井康夫君)一般質問中でありますが、本日の会議時間は、議事の都合により、あらかじめこれを延長いたします。また、当局におかれましては、質問に対しまして、簡潔、明瞭に答弁をお願いしたいと思います。

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◇10番(布施辰二郎君)

ありがとうございました。簡潔にというお話もございました。この話はいっぱいまだあるのですけれども、長くなりますので、次の話にいかせていただきます。次に、鹿俣山について1点お聞きしておきますけれども。玉原高原、ご案内のように、標高1,200メートルから1,500メートルにありまして、関東一を誇ると言われているブナ林が広がっております。尼ヶ禿山とともに玉原高原の主要ハイキングコースの一つでありますけれども、オールシーズン楽しめるコースだということであります。特に、春の新緑から秋の紅葉が終わる頃までの、ハイキングコースなどの整備はどのようにされているか。先ほどのお話ですと、またこれも職員が行ってやっているなどと言われるかもしれませんけれども。あんまり閣僚の作文どおりの答えでない答えをお願いしたいと思います。

◇市長(星野已喜雄君)

大変失礼しました。簡潔にお答えさせていただきたいと思います。経済部長の方から答弁をいたさせます。

◇議長(金井康夫君)経済部長。

◇経済部長(小池一夫君)鹿俣山の関係でありますけれども、これらの登山ルートにつきましては、市の職員がやったり、またボランティア活動としてボランティアでやっていただいたり、また、シルバー人材センター等に委託事業としてやったりというような形で、複合した形で対応しているのが現状であります。

◇10番(布施辰二郎君)

わかりました。シルバー人材センター、あるいは職員、ボランティア、そういった方たちの努力によりましてやっていらっしゃるということでしたけれども。たまたまここも、私が行ったときにはそれほどきれいになってはおりませんでした。次に、子持山についても1点、通告してございますのでお聞きしておきますけれども。ご存じのように子持山、この辺からは目と鼻の先にありまして、1,296メートルと、それほど高くないですけれども、山頂には一等三角点や方位盤などがあって有名な山であります。どうしても県内では、近くに榛名山とか赤城山などがあるために、ちょっと忘れがちということではないですけれども、ちょっと薄い感じがいたします。しかし、子持山は、埼玉県の深谷市からもよく見えるという、都会の方からは、いい山だと評価をされている山であります。登山シーズンとすれば、冬は雪が降りますので、4月頃から秋、雪が降るまでの頃となると思いますけれども、シーズン中の登山道の整備はどのようにされているかお伺いいたします。それから、年間どの位入山者があるのか、これもわかったら教えていただきたい。それから、入山者カードや登山者カードが設置してあるのかどうか。これも教えてください。設置されていれば、おおよその、先の皇海山ではないですけれども、おおよその登山者数が解ると思うのですけれどもいかがでしょうか。それから、この子持山について、過日、子持山登山道の小峠という所まで行ってまいりました。国道145号川田の寺尾というバス停から右に入って、旭という集落までは普通の舗装道路でありますが、その旭集落を過ぎますと小峠まで、自動車がやっと通れるくらいの狭い道路であります。そしておそらく今年になって一度も草刈りなどはされている様子はありませんでした。写真をここに撮ってきたので後で見ていただきたいと思います。例えば観光客の受け入れ態勢、そういったことについてどのように考えておられるのか、お聞かせいただきたいと思います。(休憩を求める者あり)

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◇議長(金井康夫君)休憩します。午後4時55分休憩

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午後4時57分再開

◇議長(金井康夫君)休憩前に引き続き会議を開きます。

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◇市長(星野已喜雄君)

整備の関係につきましては部長に。それから、入山者数、入山者カードについては、後日それでは報告をさせていただきます。なお、旭集落の小峠付近の関係については各関係部長から答弁をいたさせますのでお聞きください。

◇議長(金井康夫君)建設部長。

◇建設部長(小池大介君)

旭の集落から小峠までの道路につきましては、約600メートル延長がございますが、そのうちの約半分300メートルが市道認定がされてございます。その市道認定された道路の管理についてですけれども、これまで生活道路ということで、地元の方に管理をお願いしてきているということで、特に市の方が、この道路の除草をやるとか、そういうことはやっていないのが現状でございます。

◇経済部長(小池一夫君)

入山者カード等に伴う登山者数の関係でございますけれども、この子持山の関係につきましては、特に記録するような体制をとっておりませんので、入山者数等につきましては、把握がされてないというふうな状況であります。

◇10番(布施辰二郎君)

入山者カードについては、とっていないと。なぜこれはとっていないのかが1点と。それから、草刈り、小枝刈りは、管理が市なら、じゃあその人達にやったか、やらないかの確認くらいはできないですか。そのままでいいのですか。その辺じゃあ教えてください。

◇経済部長(小池一夫君)

入山者カードなぜとってないかということでありますけれども、改めてその部分について確認をしておりませんけれども。まず、基本的な考え方としては、子持山登山道については、ある意味では大変危険な場所というふうな場所でないというようなことも併せて、登山者カード等については取り扱っていないかなというふうに感じているところであります。

◇建設部長(小池大介君)

個々のそれぞれこうした道路につきましては、特に私どもとしては、登山道として管理するという、そうした意識はございませんので、お任せをするような形になっているのが現状でございます。

◇10番(布施辰二郎君)

登山道として管理をしていないということ、それはじゃあわかります。わかりますけれども、車が通れないくらい草が両側から生えておりまして、これもじゃあそのまま放っておいていいのか。それでその先には小峠という、その小峠から登山道が広がっているわけです。昔は、ここは、今、145号国道ができましたけれども、ここはものすごい有名な道路で、殿様道路とか、殿様街道と呼ばれた道路です。ここを通って、川田、旭を通って中山に抜けるという、昔は、侍時代は主要道路です。その辺もちょっと調べてもらえば、これは観光などにもつなげるかもしれませんし、そのままではちょっといかがなものかと思いますので、写真を撮ってきてあるからあとで見ていただきたい。それからですね、じゃあ同じ子持山の件でもう1件お聞きしますけれども。今度はお隣の渋川市の子持山についての政策です。渋川市も合併してすぐに発表したことなのですけれども、中高年の登山愛好者に人気の高い子持山を、観光拠点化して整備をするという、これは渋川市の計画です。聞いてみてもらえばわかります。子持神社の近くに200台規模の駐車場を設置するとともに、大型バスが通れる市道を整備して、神社近くから屏風岩の登山口までの市道2キロ区間は、山野草街道として1万1,000平方メートルにわたって子持山の植生に合った草花を植栽して、観光の目玉の一つとすると。こういう渋川の計画であります。そして、2010年度には完成するということであります。過日、行って見てまいりました。すでにもう工事中の所とか3カ所くらいできておりました。また、東京とか埼玉県方面のお客さんが多く、年間7,000人くらいの登山者があって、年々増加傾向にあると。そして渋川市は、この子持山の整備によって、新しくできた市全体の観光振興や特産品販売につなげていきたい。こういうことをおっしゃっているわけであります。お話を聞いたら、実際に私も屏風岩という所まで行ってきて、本市とはだいぶ整備の違い。この観光客に対する態勢と言いますか、そういった違いを、アクセス道路の関係もそうです。そういうことを本当に違いを感じているのですけれども。その辺ひとつ市長、もう一度お願いします。

◇市長(星野已喜雄君)

ただ今、草の繁茂の関係につきましては、市道ということからとらまえて、できることは対応しなければいけないなと思っております。なお、渋川サイドの方の子持山開発の関係でございますが、私は、子持山は、逆に好きでよく登っておりました。向こう側から上がる場合は、ご案内のとおり、こちら側から上がるよりは、かなりもう高い位置まで道路アクセスがございます。いうなれば楽なのですね。こちら側から登る場合には、やはりどうしても距離感があります。一緒に地域の人達とキノコ狩りも行っている経過がございます。今お話を承る中で、こういった相互の立地する地理的条件が違いますので、非常にそういう意味では忸怩たるところがございます。今後、川田地区側からの対応については、何らかの手を打たなければいけないのではないかと受け止めたところでございます。

◇10番(布施辰二郎君)

ひとつ実情でございますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。次に、道路網の整備について。椎坂トンネルの、先ほど答弁をいただきました、早期開通と掘削残土、天狗滝に埋めていただきたいという話でありますけれども、やはりこの話も先ほどお話がございましたように、数年前に天狗滝に埋めるとかという話も漏れ聞いたことがありますけれども。その当時とやっぱり今は条件が違ってまいりまして、椎坂トンネルも市内ということになりました。従いまして、他の町内、勿論、生枝とか、その向こうの集落等も同じような話が出てきてこれは当然でございます。けれどもご案内のように、本庁管内は運動広場といいますか非常に施設が少ないということから、早く手を挙げてお願いしておけば順番ということもあるかなと。その程度で実はお願いしたことでありますけれども。もし何かありましたらお願いしたいと思います。

◇市長(星野已喜雄君)

一応ですね、このあと建設部長から答弁をいたさせますが、議員がご提起されたことについては、私どもも実は、今までの歴史的経過もありますので、重く受け止めております。ただやはり、当然、生枝地区、あるいはまた旧利根は、大原、薗原地区の関係の部分に対するところの、これまた地域対応等もございますので、これらもまた無視することはできません。そんなことから慎重な答弁をさせていただいているわけでございますけれども。一応、建設部長の方から、例えば、よしんば、17万4,000立方をそっくりそのまま、天狗滝に持ってきたとしても、これで計算して約8万から9万立米くらい足りないという理屈が出てまいりますね。そこのところが土木工学上ちょっと何か色々と難しい。そこを残した形になってしまうというのがあるというようなこともあります。そのことについては、せっかくの機会ですから一応説明しておいた方がよろしいかと思いますので。

◇建設部長(小池大介君)

命によりまして、17万4,000立方メートルが、全量滝坂川に持ってこられた場合に埋め立てがどうなのか、についてご説明をさせていただきます。先ほどの答弁のとおり、天狗滝の全体計画のうち、埋め立てがされてない部分が約26万立方メートルでございます。そのうち、全量を持ってきたとしますと17万4,000立方メートルでございます。そうしますと約9万ぐらいは不足するというふうな状況でございます。埋め立てをする場合には、現在、河川の水が流れておりますので、仮配管をして、そして仮配管の上を埋め立てをしていくというふうな形になってくると思います。ご案内のとおり、関越トンネルのずりを埋めたときには、利根川の河川敷にストックをしておきまして、短期間で埋め立てを行いました。この短期間で埋め立てをすることによって、仮設管はそんなに太くなくて済んだわけです。ただ今度は、26万に足りないわけですから、しかもその全量がいつまでに確保できるか想定がついてないわけでございますので、そうすると、仮設計画が立たないというのが現在の状況です。長期間かかればかかるほど、大雨の降る確率が高くなりますから、仮設の管渠も大きな管をいけなければなりませんし、なかなかそして埋め立てが完了しないと、なかなか河川の本設工ができないと。流量溝の、あるいは斜路の本設ができないというふうなことになりますので、現状の中で考えるとなかなか困難な状況にあるかなというふうに考えているところでございます。

◇10番(布施辰二郎君)

埋め立てれば26万立方メートルですか、向こうにあるのが17万4,000立方ですか、それだと埋まらないということですが、本当にそれを埋める気があればですね、水の、今流れている水くらいは脇に寄せて埋め立てもできるわけだし、どちらでも水は、あれはこっちに来てくれといえばこっちに来るし、向こうへ行ってくれといえば向こうに行きますよ。それだし、全部平らにしなくたって、例えば下げてこうに平らにすれば、それだけだってあそこは広場がずいぶんできるではないですか。それだけでも、埋め立てられるだけ埋め立てても両側の崩れとかそういうのが防護できますよ。それは本当にやる気があれば、それはどんなふうにもなると思うのですけれども。もう1回市長に。

◇市長(星野已喜雄君)

やはり安全ということも大事です。ですから、土木工学上の分析をするとそういうことであるということで、今回申し上げさせていただきました。確かに事業が始まると、トンネルがどの程度で完成するかということにもかかってくるわけですが、確かに、雨が降った、今回のように大雨が降る。そうすると現実にその仮設管の中で応対ができるのか、できないのか、そういうようなことのやっぱりこれは責任ある立場からすれば、これは心配することは当然でございます。ただ一応ですね、現下の建設部が押えている状況等については、現時点のことについては披瀝をしておいた方がよいと思いましたので、申し上げさせていただきました。ただ、今後につきましては、当然、地元の関係等もございます。そして当然、今までの天狗滝の経過もありますから、それらを踏まえながら、いわゆる今後において遺憾なきよう対応を図っていきたいと思いますので、よろしくお願いします。

◇10番(布施辰二郎君)

ありがとうございました。次に進みます。旧沼田ゴルフ倶楽部用地の売却についてでありますけれども。先ほど非常に、時機を得た政策決定だと申し上げました。おそらく売却方法などにもよりますけれども、公表されれば短期間で売渡しとかそういうことができると思っております。まだ場所も、範囲も広範囲ということでありますので、こことここがこうだということはわかりませんけれども。いわゆる里山であります。実は2年ほど前の話になりますが、利根町の前同僚議員のお宅に、キノコが生える時期に終日お邪魔させていただいた経過がございます。その同僚議員の話には、約1町歩の雑木林を買い求められた話などをお聞きしながら、その林の中にキノコ採りに行ってまいりました。暫くその林の中を歩いたとき、その彼は私に、よく足元を見て歩けと注意がございまして、下を見ますとビッシリとキノコが生えているほだ木というのですかね、原木が、これもまたビッシリと並んでおりまして、落ち葉が被さっていてわからなかったのですけれども。その他にも自然に生えたキノコなど、とにかくいっぱいいただいてきた経過がございます。もともと山歩きが好きなのですけれども、このときほど、自分の持ち山があることにすっかり魅力を感じて、憧れてしまいました。たまたま団塊世代の方々が700万とも800万人とも言われておりますけれども、そのうちの3分の1以上が、里山のある田舎暮らしがしたいと、こういうふうにおっしゃっているということで、これは大々的にPR、宣伝をしていただければ、必ず売れると思っておりますけれども、どのように考えておられるかお伺いしたい。例えば、売却方法だとか、現状のままなのかどうか。広範囲に転々としているとすれば、これは水道、側溝などはこれは全然無理な話ですけれども。道路に面したところはすぐ売却できると思いますし、全く面してないところはどのようにするのか。あるいは畑とか山林、それは賃貸とか、そういうのもするのかどうか。その辺お聞かせください。

◇市長(星野已喜雄君)

今日も、同僚議員の方から、交流事業、あるいはまた田舎体験等のご質問がございました。色々と有効利用がいちばんいいわけでございますので、ご質問があったことについては色々と研究をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いをしたいと思います。

◇10番(布施辰二郎君)

もっと色々聞いたのですよ、売却方法とか、3点も、4点も聞いているのですけれども。市長、しっかりしてください。少し。現状のままなのか、それとも畑とか山林も賃貸をするのかどうかです。道路に面したところはすぐ売れると思うけれども、離れた所はどうするのかと、そういうことも聞いたのですけれども。どんどん時間がなくなってしまうじゃないですか。

◇市長(星野已喜雄君)

できるだけ簡潔にと思いましてあれなのですが。色々な提案されていることについては、やはり不動産を色々な形の中で、市の大切な財産でございますから、ですから今言われたようなことについては、やはり総合的に研究していくということになろうかと思います。ここのところで軽々に、こういう方法がある、ああいう方法があるということについては、やはり申し述べることは差し控えさせていただきたいと思います。

◇10番(布施辰二郎君)

実はその辺がいちばん聞きたかったのですけれども、時間がないのでだいぶ飛ばします。それでは最後にですね、この表題で、未来を見越したまちづくりとして質問させていただいているわけですが、エネルギー問題とか、環境問題とか、その他どんなことでも、沼田方式と言われるような政策の考え方はあるのか、ないのか。その辺1点教えてください。

◇市長(星野已喜雄君)

まさにそこのところは一つの神髄を突いているわけでございまして、沼田方式を出せということになるわけです。私どもも一生懸命、そのことについては努力をしているわけでございますけれども。やはりなかなか皆さんのご満足いくような形のものが展開してこれたかというと、内心、忸怩たるものがございます。今後、できるだけ行動を前面に出した形の、実践を前面に出した形のまちづくり展開が図られ、そしてその動いている経過の中で物事を色々と精査をしていくと。デスクワークだけをどうしても追っかけがちであったということは反省としてあります。ですから、できるだけ動的に物を捉えて、これからのいわゆるまちづくり運営に頑張っていければと思っておりますので、ご理解を賜りたいと思います。

◇10番(布施辰二郎君)

動的に動いてくれるということで、これは本当にありがたいことでありますけれども、どうしても「言うは易し、行うは難し」になってしまいますので、どうも格好いいことを言っているけれどもあんまり行動が伴わないなあというようなこともございます。最後に1点、葛巻も視察していただきたいと思います。それからもう1点、最後。この沼田市を全国から注目されるようなまちにするために、どのようなまちづくりが必要と考えておられるか、これを最後にお聞かせください。

◇市長(星野已喜雄君)

5万5,000市民が、ある一定の目的に向かっていわゆる進んでいくような、それが例えばシンボリックなものがいいのか。あるいはまた、5万5,000市民の内的な結束力がいいのか。ここのところはちょっと色々と論議が分かれるところでありますけれども。そういうような、総合的にみんなが心を寄せ合える一つのシンボリックなものをしっかりと形づくっていければというふうに思っておりますので、ご理解を賜りたいたいと思います。いよいよそういったところの正念場を迎えているなと思っております。今議会も色々と質問をいただいておりますけれども、繰り返し申し上げたいと思いますけれども、もう待ったなしだと思っておりますので、ひとつよろしくお願いをしたいと思います。

◇議長(金井康夫君)以上で一般質問を終了いたします。

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